「君の話」三秋 縋 ~ 世界一優しい嘘の物語

君の話 アイキャッチ
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みいたさんは青春コンプレックスとか青春ゾンビって知ってる?

知らないですね。なんですかそれ?

キラキラした青春を過ごすことなく、過ぎ去りし青春に思い残す事が多すぎて生ける屍となった悲しいモノ達の呼称ですよ

へー

みいたさんもあの頃に戻りたいとか思ったりすることあるでしょ?あるよね?ない?

ないですね

...

物語のティザー

両親の愛情に恵まれず、友人らしい友人もなく、孤独な青春時代を送ってきた「僕」は、二十歳の夏、「記憶を改変するナノロボット」によってさびしい過去の記憶を消去することを決意する。ところがなんの手違いか、手元に届いたのは理想的な青春時代の記憶を脳に植え付けるようプログラムされたナノロボット。あやまって服用した僕にはそれから、「夏凪灯花」という「一度も会ったことのない」幼馴染との記憶がよみがえるようになる。灯花との甘い思い出に翻弄される僕。そんなある日、実在しないはずの灯花が目の前に現れて――。

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三秋縋さんの作品について

最初に三秋 縋(みあき すがる)さんの小説を読んだのは昨年秋『恋する寄生虫』。
電子書籍で買ってその日のうちに読んでしまい、そのままデビュー作から全6作(2018年9月当時)を土日の2日間で読み切ってしまいました。
ライトノベルのように読みやすい文体という事もあったのですが、読んでいる間の現実逃避している感じが心地よく、私のような青春ゾンビには危険なほどの中毒性の高さが怖かったです。

三秋さんの小説では共通して「記憶」と「時間」が重要な仕掛けとなっています。
あの時ああだったらとか、ああしていればとか実際にはなかったIFを夢想しない人はいないんじゃないでしょうか。そこに「ボーイミーツガール(ガールミーツボーイ)」を恥ずかしげもなく(褒めてます)盛ってくるわけですから刺さりますよね。
大林監督の尾道三部作や新海誠作品が好きな方は読んでおくべし!と言ってしまいましょう。

「君の話」について

三秋さんご自身も青春ゾンビだという事を自覚したうえで、自分が読みたい作品を書いているようです。
好書好日:話題の新刊「君の話」三秋縋さんインタビュー 絶望を小説の糧に

この作品は特にネタバレになりそうな事は書いてはいけない類の小説だと思うので、詳しい解説や感想を書くつもりはないのですが読後に思ったことを少し...
何かを得ようとすることは、いつかそれを失おうとすることでもあること。何かを得られなかったということは、それを失うこともないということ。どちらが幸せな選択なのか思い迷う...みんなその繰り返しなんだな。

「君の話」は優しい嘘で作られた閉じられた記憶世界の中で幸せな苦悩を経て、閉じられた世界から一歩をふみ出す物語です。
物語中の季節は夏から夏の終わりです。是非読んでみてください。

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⇩いつもありがとうございます