「台風家族」2019年9月6日公開、試される草彅剛の潜在能力

私は公開をとても楽しみにしていたのですが、この決定にはいろいろと思う人はいるだろうね

携わった方の努力が一人の役者の行動で全てなくなってしまうのは残念な事だと感じていたので私はよかったなと思っていますよ。ただ賛否両論はあると思います

私たちにはお金を払って観に行く・行かないの選択肢があるので、この作品は映画メディアであった分よかったのかもしれないですね

「台風家族」2019年9月6日公開

重要な出演者の許しがたい行いによって公開が保留されていた「台風家族」（公式リンク）9月6～26日の3週間限定で（一部上映館で続映が決定したそうです！新規の上映館も！＠9月23日現在）劇場公開されることが決定しました。

映画「台風家族」公開について　キノフィルムズ武部由美子プロデューサー

主演は草彅剛、監督は「箱入り息子の恋」で知られる市井昌秀、脚本も同監督夫妻が12年の構想を経て完成させたオリジナル。個人的にはこれで期待しないわけにはいかない作品。

最近、芸能事務所とTV局の忖度が取りざたされ、沈黙を守る彼らをよそに何かと話題になっている新しい地図の草彅剛。

アイドルとしてはあまり見栄えのしない（ファンの方ごめんなさい）草彅剛のファンになったのはいつからだっただろう。再放送で見たドラマ「成田離婚」、「スタアの恋」だっただろうか、代表作である「僕の生きる道」では完全に草彅剛の大ファンになっていました。

その後映画館で観た「ホテルビーナス」で見せた脆弱さと強靭さと美しい所作に、大傑作「任侠ヘルパー」で見せた漢気とアクション能力の高さに、たびたび期待を超えた芝居を見せてくれました（映画では外れの作品もありましたが）。

どれもが全く違う役柄なのにどれもが素ではないかと錯覚させる。ありえない設定でも観客を自然と感情移入させてまう能力に魅せられてしまった。

草なぎ剛への期待

天才肌の草彅剛は一方で、典型的な努力型の人でもあると思う。しかしながらその努力はあまり実を結ばないというか、本人が意図しているかどうかはわかりませんが自らぶち壊してしまっているように見える。面白いのはそのことが決してマイナスに作用するのではなく、むしろ彼の自然でむき出しの演技を引き出し、観客を期待以上のドラマ体験へと連れていってくれること。なにか凄いものを見せてくれる可能性。芝居が上手い下手以外のなにか、、、才能としか言いようがないものが彼にはあると思っています。

2012年の「任侠ヘルパー」以来、実に7年ぶりの単独主演映画（この事実を見るだけでも末期のSMAPがいかに不自由な活動を強いられていたかが伺える気がします）。

公開を見合わせていた理由が理由なだけに、応援するファンの声は大きいものの派手な宣伝や公開劇場、用意される箱の大きさ、世間の作品を見る目は厳しいものになるでしょう。この作品はとんでもないアウェイの中での公開と言っても過言ではないと思います。かつてSMAP5番目の男と呼ばれた草彅剛、この強風の中で成功を収めることができるのか、彼の潜在能力が発揮された作品になっているのか否かにかかっている。どうか期待を超えて欲しいと願いながら公開を待ちたいと思います。