祝!草なぎ君、久しぶりの東京キー局地上波生出演!
プレミアムトークに出演ってすごいですよ!
10月に出演した「逆転人生」も評判が良かったですし、
草なぎ君の実力と需要の高さの証明ですね
平成から令和へのメッセージ
2019年4月30日深夜、AbemaTVの新しい地図の番組「7.2新しい別の窓 #14」の中で、平成から令和に移るカウントダウンの際に流れた草なぎ君のナレーションを覚えているでしょうか。
新しい地図を広げて、約一年半。
映画や舞台だけでなく『72時間ホンネテレビ』を皮切りに、ブログ、インスタ、Youtube、月に一度の『7.2新しい別の窓』とかつてはやれなかった新しいことにどんどん挑戦している。
そしてそれを応援してくれる多くのNAKAMAたちと一緒に、毎日のようにSNSで共有し、共感し楽しんでいる。
たしかによくわからない大人の事情とかもあるのか、まだ僕らはみんなが望む場所になかなか到達できていない面もある。
でもこれだけは言える。
僕らはみんなのおかげでものすごく今、生きている。
そして同時にみんなもまた同じ時代を生きているんだ…ということを日々強く実感している。
何度読んでも涙がでます
彼らが置かれている立場について、公に異議(のようなもの)を申し立てたのはこの時一度だけです
前へ進む強い意志と、僕らにはそれを支えてくれる多くの人々がいる
という誇りみたいなものを感じました
このナレーションで語られた事は、必ずまた多くの人々が望む場所にも戻ってくるという誓いでもあったのでしょうね
そして、2019年12月27日8時15分。
地上波生放送の長時間にわたるトーク番組、それも自分自身がテーマの番組に草彅剛が登場しました。
また一歩、大きな前進です。
番組序盤は2年前の新しい地図開始後の草彅剛の活動を中心にトークが展開されました。
これまでの活動がつぎつぎと紹介されました
こうしてみると盛りだくさんですね
ユースケさんもVTRで登場して楽しかったですね
そしてこの番組で草なぎ君が一番伝えたかった事は番組中盤、次のテーマについてだったのではないでしょうか。
「俳優草彅剛にとってかけがえのない人たち」
俳優草彅剛を作った3人の偉大な先輩がたについて語られます。
草なぎ君から語られた内容があまりにも素晴らしかったので
以降は、ほぼ書き起こしになります。
大杉 漣さん
「漣さん… 一番僕が共演した俳優さん。
たくさん温かい言葉をかけてくださった大先輩。
恩師という方はたくさんいるんですけど、
いちばんいま近いところで僕を見守ってくださっている方」
現在進行形で漣さんを語る草なぎ君
つよし君の中では
今も漣さんが生きていらっしゃるんですね
ギターを始めるきっかけになった方であり、斉藤和義さんに引き合わせてくださった方。
演技はもちろん歌う事、ギターの魅力を教えてくださった方。
感謝しても感謝しきれない。
そう語る草なぎ君。
「実は漣さんのギターをいただいて。
漣さんのギターを大事にいま…それも使ってこれからどんどん弾いていきたい」
大杉漣さんは
新しい地図を生きる草なぎ君の根っこにいる人ですね
番組とは関係ありませんが、2020年4月14日に行われた大杉漣さんの「お別れの会」
ご家族の希望もあって、草なぎ君が弔辞を捧げました。
何故かテレビでは一切報じられず、代わりに昔在籍していた事務所の後輩グループのメンバーが大泣きした顔ばかりが映し出されていました。
ご存知ない方もいらっしゃるかもしれませんので、草なぎ君が大杉漣さんに捧げた弔辞を以下に…
こうやってこんな風に、まさか漣さんにお話しするなんて思ってなかったです。
何言っていいか分からないじゃないですか。
そっちの生活はどうですか。
多分、漣さんのことだから、すぐにみんなと仲良くしてるんでしょうね。
残された僕らはそのまま時が止まって、整理が付かず困ったもんですよ。
どうしたらいいか分かんないしさ。
何度も何度も悔やんで、早すぎるよって何度も何度も問いかけるけど、最後はあの低い声で笑って、漣さんの笑顔が残るだけなんですよね。
本当にずるいよ。
人の命ははかないですよね。
漣さんみたいに本当に優しくて、いい人をこんなに早く天国に連れて行っちゃうなんて。
神様って本当にいるのかよって…
いつかそれぞれの心にいる新しい漣さんに会える日が来るんですよね。
そしたら、みんなでまた楽しいことしましょうよ。
僕はやっぱり、また漣さんとお芝居したいです…
ドラマとか映画とか舞台とかやりましょうよ。
そして、また漣さんが連れてってくれた海でさ、ギターを持ってってさ。
一緒に好きな歌を歌いましょうよ。それまでしばらく待っててください…
それじゃ、またね。
高倉健さん
「健さんとは… 映画で一度共演させてもらったんですけど。
2012年だったかな、『あなたへ』という映画で、健さんが呼んでいただいて。
すごい光栄なことで。
あの、ある時僕が事件を起こしまして、それで手紙をくださったんですよ。
そこから手紙のやりとりがはじまって、交流を深めていって。
いい関係を築けて、映画も一緒にできて。
ほんとうになんか、なんでこんなに良くしてくれるんだろう?
って不思議に思うくらい、よくしていただいて。
僕も、すごい思い悩んでたりしたんですけど、、、
手紙をくださって、すごく心の励みになりましたし。
実際、やっぱり雲の上のような存在の方が、一緒に映画で、目の前で、いままではスクリーンとかそういう中でしか見たことのない方と。
一緒に僕自身が芝居してるんだなあ。
いろいろお芝居をやってきたんですけど、本当にそれこそ全部裸にされてしまって。
緊張しすぎて、何もできないけどなんか台詞をいわないといけないし。
なにか自分、演技しなきゃいけないんだ。
いままで感じたことのないような中でお芝居したんです。
それがむしろ自然だったりして、緊張しすぎちゃって頭の中真っ白になってるんだけど、あれなんだったっけ?次の台詞って思ったのが、無の状態でお芝居できたのが、、、
『あなたへ』っていう役だったんです。
それから自分の中で演じるっていうことって いろんな可能性があるんだなと。
普段はもっと緊張しないようにリラックスしてやってたんですけど、こんなにも緊張してるのに出来上がったの見たらちゃんと僕芝居してるじゃない、できてるんじゃないかと思って。
いろいろ自分の思考とか考えをもっと凝り固まらないでやれることって、できるんだなあって。
健さんが教えてくれたんですよね」
一気に健さんから学んだ事を話す草なぎ君。
ここまで高倉健さんの事を語る草なぎ君を見たのは初めてです。
生放送だからこそ伝えられる事ってあるんだなと実感しました
お手紙をもらうまではそこまでの交流はなかったそうです
このお話の直後、
「お芝居も裸になって、まあ僕裸になって…って」と口を滑らせてしまい、慌ててMCの大吉さんに止められる草なぎ君w
これも生放送の醍醐味ですね
健さんは最初の手紙を事務所にまで直々に届けてくださったそうです。
草なぎ君も高倉健さんが手紙を持ってきてくださって、と聞いた時は「えっ!?どちらの高倉健さんですか?」って聞き返したそうです。
この話しも初めてこの番組で知りました。
その事を知ったうえで改めて『あなたへ』を鑑賞すると、また違った想いが伝わってくるんじゃないでしょうか。
「僕… ほんとうにたくさんの方に迷惑をかけてしまって。
一番自分が落ち込んでいて、どうしようかなと思っていた時に、、、
(健さんが)
そうなんです。ほんとうに励みになる文章をいただいて。
そこからまた、すごい自分の中では落ち込んでたんですけど、、、
人生はいろいろいろあるから、諦めてはいけない。
ということをまた考え直させてくれた」
辛い時期の話しから逃げずに、誠実に話す草なぎ君。
あの頃、
どうしようかなと思ってしまうほど思い詰めていたんですね
高倉健さん、ありがとうございました
高倉健さんは
草なぎ君に役者の魂、人の生き様を遺してくださった人ですね
高倉健さんとつよし君って似ていませんか?
ときどきですが
ものすごく似てますね
つかこうへいさん
「舞台… 今も毎日稽古しているんですけども。
僕が23の時に『蒲田行進曲』でヤスという役をつかさんが演出していただいて、小西真奈美ちゃんが小夏という役で。
最後『蒲田行進曲』はヤスがいろんなプレッシャーとかで、小夏に罵倒して酷いことを言ったりしてすごい長いシーンがあるんですけど、、、
そこでつかさんが「口立て」っていう、ほとんど台本がなくて、台詞をその場で言ってそれを僕がオウム返しのように繰り返してずっと稽古をつけていくという。
一日それを十時間くらいやってて。若かったんでしょうね。
それを小西真奈美ちゃんとずっと。
その時意味もなくすごく感動して涙がでてきたり、すごく人をいとおしく思ったりとか。
なんでこんなふうに? 自分自身もびっくりしたんですよ、それはつかさんの「口立て」の魔法というか、そういうものだったと思うんですけど。
はじめて僕は20代でお芝居の扉を開けていただいて。
今でも、いつもつか先生は僕の頭のどこかにいて。
今日もお芝居の稽古なんですけどもう全力で振り絞っていけよって、、、
あの… 舞台、何時間もあるとちょっと手を抜けるなってところが、正直あったりするんですよ。他の人が言ってるし台詞もそこまで別にって(心の声が)言うんですけど。
つかせんせいが(頭のどこかに)いて、、、
それやってたらもう剛、お前終わるからなって感じなんですよ。
もうそれやっちゃうとダメだぞ!みたいな。
観客には伝わらないぞって、、、
すごい面倒くさくもあるんですよ。そんなずっとフルスロットルじゃなくても、先生いいじゃないかって言うんですけど、でもそれやっちゃうともう、はい。はい。それまでだよ。
なので今日も、いつも何をしている時でもつかさんがいて。だからもうすごい面倒くさくもあり、温かくもありというか。
なのでそうですね、先生のおっしゃってることは正しいので、、、
それはなんか自分の中で戦っているというか…」
つかこうへいさんの持論に
「作家が机の上で書く台詞は4割。あとの6割は稽古場で役者が自分に書かせてくれるもの」
「間だの芸だのいらない。芝居はF1レース。0.01秒間違えると死ぬという真剣勝負を観に、客は来る。金を払って車庫入れを観に来る客はいない」
というものがあったそうです。
台詞と演出は稽古を重ねるごとに変化していき、役者はフルスロットルで芝居を完走することを求められる。
20代の草なぎ君達が特訓とも呼べるほどの猛稽古の毎日に、必死にくらいついていた様子が伺える話でした。
後日、つかこうへいさんは読売新聞に以下のコラムを寄稿しています。
ハリウッドの名プロデューサーが、サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」の主人公ホールデン役がいないため映画化できないと答えたエピソードに関するコラム。
しかしその言動は大人たちに敵意をもって受け取られ、彼は精神を病む。
(中略)
穏やかな笑顔の奥に哀しみが隠れ、
静かなたたずまいの身中には秘やかにケモノが眠る。
ひとたび台詞を発すればケモノは目覚め暴れだし、
彼の内部は鋭い牙に切り裂かれる。
その痛みを、絶望的な孤独を、まっすぐ見下ろし受け入れる勇気を持つ「少年」が一人だけ
草彅剛である
つかこうへいさんは
草なぎ君の師でもあり草なぎ君に宿った芝居の精霊ですね
ライ麦のホールデンとは結末が異なりますが「ジョーカー」のアーサーにも当てはまりそうな資質ですよね。
つかこうへいさんが草彅剛の相反する純粋な魅力に惚れ込み、弟子である草なぎ君も全力でそれに応え続けている事がよくわかります。
涙がでそうです
番組は、最初から最後まで草なぎ君が出演していました。
やっぱり華がありますね。
草彅剛の魅力と人柄、そして俳優草彅剛を創った偉大な恩師達とのエピソードを知ることができました。
そしてこの番組を通して草なぎ君は、現在の自分を支えてくれた人たちへの感謝を余すことなく伝えると同時に、偉大な恩師達から自身に託された使命を確認し、改めて令和も全力で走る事を宣言してくれたのかもしれません。
ふたたび、平成から令和へのメッセージ(続き)
冒頭の話題に戻って、2019年4月30日深夜、AbemaTVの新しい地図の番組「7.2新しい別の窓 #14」の中で、平成から令和に移るカウントダウンの際に流れた草なぎ君のナレーションの続きを転載します。
思えば、平成の30年間、僕らは、何かに追われるように、ただひたすら、がむしゃらに走り続けてきた。
とても必死だったから、見えていなかったこと、気づいていなかったこともあったと思う。
平成をともに走ってきた大勢の人たち。
今、みんなの顔が、よく見える。
みんなの気持ちが、よくわかる。それはもう、痛いくらいに。
そう。僕らは、ともに、生きている。
かつて、みんなが、ちゃんと立っていられるように『一人一人に世界で一つだけの価値があるんだ』って伝えたかった。
そして今、思う。
みんなも、誰かのメッセージを受けとるだけじゃなく、ちゃんと地に足をつけて、自分の物語を生きている。少なくともそう生きようとしている。
僕らがそんな、あなたの物語の一部になれたら、こんなうれしいことはない。
さぁ、令和の時代になる。令和の英語訳はBeautiful Harmonyだそうだ。
家族や友人だけでなく、SNSでつながっている、そんな身の回りの人たちの思いにも寄り添い、共感し、ともに品よく美しく生きていこう。
いよいよ、新しい時代。
ワクワクするような、新しいことを、一緒に、やろうね。
平成から、令和へ。
私たちは、新しい地図。
平成最後の年、令和最初の年の年末に本番組が放送された事は特別な意味を持つものだと思います。
ワクワクするような新しいことを、これからも「一緒に」やっていきましょう。
最後に
最後にグリーンスタイルという園芸コーナーですが、園芸家の大島恵先生が緊張されていたことをお伝えしておきます(大島先生、すみません)。
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