【著者について】
つづ井先生はオタクの腐女子のアラサー、個性豊かなお友達と毎日楽しく、それは楽しく暮らしてらっしゃいます。
【ざっくりとした内容】
つづ井先生の日々を綴ったコミックエッセイです。
仲良しのお友達(すべて何らかのオタク)と全力で遊び、それぞれのご贔屓(推し)の趣味に理解を示し、だからといっていつもべったり仲良し小好しというわけでもなく、それぞれがそれぞれに邁進しているのが実に清々しいです。
数日前に“裸一貫!つづ井さん1の書評を書きました。
そして原点でもある今回の“腐女子のつづ井さん”を1~3巻を遡ることにしました。
最新作である裸一貫のつづ井さんを読んだ後に、過去作を読むのってどうかしらって思っていましたが…良いですよ…答え合わせが色々と待っています。
セオリー通り初めから読むのも良し、私のように今のつづ井さんを作った過去のつづ井さんに会いに行くのも良しですわ。
【オススメの章・ページ】
腐女子と地獄のクリスマス 前編後編
3巻
オタクと社会性を両立させて生きるMちゃん。
私、彼女が一番好きかもしれません。
3巻のメインになる「腐女子と地獄のクリスマス前編・後編」、その中でも“後編その7~8”のMちゃんのリアリティの高い設定に驚愕させられます。
各々自分の彼氏を想像するところから始まり(彼氏はいない)、出会い、どんな恋人同士か、その彼氏からどんなクリスマスの贈り物をもらったかをプレゼンし、そのプレゼントを地獄会(腐女子と地獄のクリスマスの会のことを私が勝手に略)に持ち寄ってプレゼント交換をするという、高い想像力が必要な会を綴ったものです。
驚愕はMちゃんでしたが、実はつづ井先生のでちょっと涙しました。
【金言】
豊かなインプットにも 豊かなアウトプットにも
知識・教養・語彙は とても重要であり
オタクとして目を背けてはならない事実だと感じました。
2巻 腐女子と語彙
月のきれいな晩、オカザキさんと散歩中の会話が
まっる…まる…めっちゃまんまる…まるいねぇ…
そんな中、
…月みれば ちぢに物こそ悲しけれ わが身ひとつの 秋にはあらねど…なんて…
お年を召した御夫婦の奥様が、月を見ながらつぶやくシーンがあるのですよ。
それを聞いたつづ井先生とオカザキさんが自らのIQの低さに悔しがり、金言を思うのですね。
私も悔しいからお調べしました(IQ低い)。
百人一首23番 大江千里
現語訳:月を見ると、あれこれきりもなく物事が悲しく思われる。私一人だけに訪れた秋ではないのだけれど。
ちなみに大江千里は「おおえせんり」じゃないです、「おおえのちさと」です(調べた)。
在原業平の甥っ子だそうで、あらあらそうですか、業平様には応天の門でお世話になっておりますわ。
↓↓いつもありがとうございます。