自己啓発

ひでこさんのたからもの。

【著者について】

愛知県のニュータウンで、春夏秋冬キッチンガーデンでお野菜を育て、小さな家で工夫しながら暮らし、その収穫物でたくさんの料理を作ったり、手間暇かけた生活を送られている87歳と90歳のご夫婦、津端英子先生と故・しゅういち先生。この御本は英子先生の目線で作られています。
しゅういち先生は元・建築事務所にお勤めで、小さな家とさっくり書かれている丸太小屋はアントニン・レーモンド氏の家に倣って建てられているので、おしゃれなのですよね。
倹しい生活の中、ご自分のものを滅多に買い物をしない英子先生がここぞと揃えた食器などもセンスが光ります。

【ざっくりとした内容】

「あしたも、こはるびより。」のそれからを綴られている御本です。私はこの本が大好きで、思い出してはすぐに手に取れるよう、リビングの一角に置いています。
前作と比較して、ほんの少し、緩やかに変わったことが書かれているくらいで、さほど大きな追記はありません。ただ、津端夫妻が好きな方は、まるで親戚の最近を知れたようでニコニコと楽しく読めると思います。

【オススメの章・ページ】
72ページ キッチンガーデンに寄り添って
愛着を持ってていねいに使う

津端家ではおなじみの黄色いペイント。何を植えているか、何の木かの立札や、頭上注意などの看板、道具など、キッチンガーデンでそこかしこで目につく黄色いペンキで塗られているものたち。
道具のメンテナンスの時に、ペンキを塗り替え、文字を書くときは一言添えるなど、丁寧に使うだけでなく、遊び心も加わって愛着が湧きます。
ちょっと顔を出した筍のそばの立札には「タケノコ コンニチワ!」といった具合に。

【金言】
家に女がいたほうがいい

120ページ おばあちゃんの出番

時代錯誤とも取れそうな言葉ですが、いわゆるこうしなければならない“呪い”ではなく、そういって育てられたとはいえ「私は幼いころからすごく人見知りで、家の中にいるのがいちばん好きだったの」という英子先生の自然な考えが綴られていています。
遠方に住まわれている二人の娘さんもお仕事で忙しく、同様お孫さんも忙しい。ならば、家にいるおばあちゃんがせっせと作ったお野菜をはじめ、デミグラスソースやきんぴらごぼう、保存食などすぐに食べれるようにしてクール便で送り、遠隔操作で家事の支援をする。
栗原はるみ先生も、毎日食事を作っては親御さんにクール便で送っているというのを以前読んだことがあります(安否確認もあるのでしょう)。
離れているから何もできない、しないと諦めずに、今の時代だからこそ可能性が広がったと考えると嬉しくなります。

↓↓いつもありがとうございます。

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