グルメ

小さな家のローラ

【著者について】

ローラ先生は、昔NHKでやっていたテレビドラマ「大草原の小さな家」の原作者です。
「大草原の小さな家」はこの御本の「小さな家のローラ」をはじめ「小さな家シリーズ」をもとに作成されています。
そして、この御本にあふれるばかりに挿絵を描き、監訳をしたのが安野光雅先生。
もとは13冊になるはずだったボリュームの絵を1冊にまとめているので、絵本のごとく安野ワールドを楽しめます。

【ざっくりとした内容】

西武開拓時代の体験をもとにした自伝的小説です。四季折々の生活の様子を、安野先生の言葉と絵画で綴られています。安野先生曰く、「原文はやさしいようでいてむつかしく、むりにやさしくしようとすると、もっとむつかしくなります」とのことで、日本の文化や感性に合わせてやさしくするように努めたという御苦労があったようです。
ただ、そのおかげで読みやすく想像しやすく、そして言葉だけでは表現が難しいもの(罠・銃・ランプ・家の鍵など)には詳しい挿絵が描かれています。

【オススメの章・ページ】
七 シュガースノー

冬ももうすぐ終わるそんな日に降る淡雪のことをなぜシュガースノーと呼ぶのか、その理由が分かる章です。主人公で作者であるローラのおじいさんは桶とトロフという楓の樹液を取り出す樋を冬の間中作り、暖かくなって楓の木からメイプルシロップを取り、精製することを説明した章。
こんな風にメイプルシロップを取るんだなぁと、メイプルシロップを想像してよだれが出そうと、読んでいてドキドキする物語です。

【金言】
小さな家は、長い冬に備えるための、食べ物でいっぱいです。
食料置き場や、外の物置や、地下のあなぐらはもちろん、屋根裏部屋も、ぎゅうぎゅうづめでした。

29ページ
一 大きな森の小さな家

一番はじめの章に出てくる言葉です。
前後はどれだけの食料が詰まっているかの説明ですが、クラクラするほど豊かで、初っ端からスローライフ・無駄なものなどなく、超多忙な生活を見せつけられます。

ちなみに最後までこの羨ましいペースは続き、自給自足に憧れのある人や美味しいものが大好きな人、そして何よりも安野先生が大好きな人は、満たされる気持ちでいっぱいになるに違いありません。

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