(ナレーション)
彼の持論はこうだ
「僕の思考はいつもシンプルなのだよ。完全にありえないことを取り除けば、残ったものはいかに奇怪なことでも、それは事実に違いない」
そう、彼の扱う事件で平凡なものなどひとつもない。
どれもが奇怪なものばかりなのだ。
その理由は彼の口癖からもわかる「僕にとっては、仕事そのものが報酬なのだからね」
前置きが長くなってしまった。
彼の名前はこたロック・ホームズ。
ここK川県ベーカリー街にあるアパートメントの一室で探偵業を営んでいる。
その事件の依頼主が私たちのアパートメントのドアをノックしたのは、凍てつくように寒い真冬の朝のことだった。
「やあ、ガワラー婦人。ボクがこたロック・ホームズでつ。
よほど恐ろしい目にあっているのでつね(´・ω・`)
恐怖で震えていらっしゃる」
(ガワラ)いえ、この部屋が寒くて震えているのです
「・・・思ったとおりでつ(-ω-)フッ
ワトスン君、ご婦人に熱いお茶を淹れて差し上げてくれたまへ」
(jam)えっ!?ワトスン?・・・はいはい今すぐお茶を用意します
「さて、もう怖がる必要はありませんよ。
ところでご婦人は今朝の汽車でいらしたのでつね?」
(ガワラ)えっ!?
「驚かせてしまったようでつね(*≧m≦*)ププッ
いえ、あなたの脱いだ左手の手袋に切符が見えたもので。
それに、夜が明けるやいなや、どろんこ道を大急ぎで走って駅に着かれたのでは大変だったでしょう」
(ガワラ)なぜ、そんな事を!?
「ふふふ、なにも不思議なことではありませんよ。
あなたの右の頬に少なくとも二か所、泥のはねた痕がついていまつ。
それもかなり新しい。
よほど大急ぎでどろんこ道を駆けてこなければそうはならない。
いかがですか?」
(ガワラ)左の手袋に握られていたのは、マックのレシートです。
頬についている…?
あっ!アイダホバーガーのソース…失礼しました。
そしてホームズさんが今いらっしゃるこの部屋は私も現在住んでいる部屋ですわ。
「ふう・・・やはり思ったとおりでしたか(-ω-)フッ
わかりました、よろこんでお力になりましょう。
謝礼金はご都合の良い時で結構。
ボクにとっては仕事そのものが報酬のようなものですからお気になさらずに。
さて、こいつはやっかいな事件になりそうだぞ。ワトスン君」
(jam&ガワラ、心の声)ひとの話を全く聞いてない・・・
(ナレーション)
ホームズはニヤリと笑みを浮かべながら傍らに立つワトスン(jam)を見上げた
後世に語り継がれる「しましまの紐」事件とこたロック・ホームズの戦いの幕開けであった(中篇へつづく)
⇩いつもありがとうございまつ(・ω・)シ