【著者について】
吉田先生は新潟県出身。2013年「くらげバンチ」での連載になりますが、元々は個人のブログに「働かないふたり」は掲載されていました。
フットサルで味方のシュートが被弾してアバラにひびが入ったり、女性に話しかけられるも見事なコミュ障を発揮したり、はたまた美人の女性とデートをするもおたふく風邪になるなど手痛いことも。なんだかちょっぴり不幸体質の先生です。
【ざっくりとした内容】
頭が賢く社交的で友人も多い、漫画やブログもかけて料理上手のニートのエリート「エニート」な兄・守と、対人恐怖症でのんびり屋、食いしん坊の妹・春子。働かず家でゲームをしたり漫画や映画を楽しむ仲良し兄妹です。クレヨンしんちゃん同世代(未就学児)が好んで喜ぶワード(お下品)で笑いまくる幼さがまた癒しに繋がるのでしょうか。
優しく見守る父と、どうにか働いたりお嫁に出したい厳しい母、そこに守君や春子ちゃんの友人・家族、お隣さんが徐々に加わり、ほっこりとする漫画です。
ニートという背景を持ちつつ、それが許される(?)世界は優しいです。
『干物妹!うまるちゃん』(ひもうと!うまるちゃん)がお好きだったら相性が良いと思います。あちらは、外では才色兼備・家の中だけだらしない妹・うまるちゃんに、エリートお兄ちゃんがツッコミ役でしたが、こちらは兄妹ともども仲良く悪さをする御本となります。仲良し兄妹って最高だなぁ~!
【オススメの章・ページ】
9巻・#474 「たまご焼き」
何にもできないと思っていた妹・春子ちゃんが、料理の苦手なお友達のユキちゃんに上手にふっくらとしたたまご焼きを焼いてあげるシーンがありまして、お母さんの努力と春子ちゃんのささやかな成長に小さな幸せを感じるお話です。
関係ないけど巻を重ねる毎に、春子ちゃんのお顔がどんどん丸顔になってきている気が…そこがまた良いです。
【金言】
これから先お前がどこでなにをしていても
私は常にお前の味方だ
これだけは覚えておいてくれ
第5巻・幼少期のふたり
妹・春子ちゃんが蜂に襲われ、兄・守君が守り切った後のお父さんからの言葉です。
「父としてではなく ひとりの男として誓う」と告げた後にこの金言がきます。
よくある言葉かもしれないし、耳馴染みが良いだけと感じるかもしれませんが、小さな守君に対して大人のお父さんがきちんとお礼を言う、そして現在ニートの守君に対しての姿勢を見ると、お父さんは約束を守っていることは明白なのです。
家族から全肯定されるのって、こんなにも安心感とリスペクトを感じるのですね。
※心から楽しんでニートをしている、しかも自分たちだけでなく知らず知らずと周囲も幸せにしているということで、個人的に自己啓発のカテゴリーに入れました。